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相場戦略研究所


 渡辺幹夫の「3月に買い5月に売る」 12.3.19

 日本株の投資家にとって、「4月」という月は極めて興味深いチャンス月である。

1年12ヶ月の中で、4月は最も株が上昇しやすいアノマリーが存在するからだ。そしてこのアノマリーの発生を妨げる理由は、現在のところ見当たらない。投資家は、これを利用しない手はないだろう。

 まずデータを示そう。‘87年(初頭の日経平均は20、000円前後)から’99年まで、延べ13年間の4月陽線回数は9回、率にして75%と非常に高い。

またバブル崩壊以後のボックス相場だけをとればこの傾向はもっと顕著である。93年から99年の延べ7年間の4月陽線回数は6回。率にすると83%である(月間変動が200円に満たないケースは除く)。

そしてどちらの期間の統計においても、1年12ヶ月の中で、「4月」は上昇発生率が第一位なのだ。

 アノマリーの発生理由は、「3月」という決算月に絡んでの株式の需給関係の変化である。例年3月は売り物が嵩み需給が良くないが、4月は3月とは逆に買いニーズが発生、需給が様変わりに好転する。この点は拙著「ファンドマネージャーの株式運用戦略」で詳しく書いているが、機関投資家、及び金融機関等の売買行動による影響の部分が大きい。

 トータルで見た場合、機関投資家&金融機関は本決算月である3月にかけ、ポジション調整や益出しなどの売りを先行させるのが常であるし、本年に限っては特に、かつてないほどの持ち合い解消の売りを3月にかけ加速させている。

これが4月になると、4月スタートの新規ファンドの運用が開始されるし、また年金ファンド等の新年度のアセットアロケーションも開始される。(株の比率を増やす年金基金が多くなると予測される)。持ち合い解消に伴う売り圧力についても、決算月である3月が終われば、とりあえずは一段落するものと思われる。

(但し持ち合い解消が終了したという意味ではなく、あくまでも一段落ではあるが)以上に加えて2000年は、4月以降に郵便貯金の大量満期が到来する。今後2年間で100兆円に上るとされ,そのうちの数%が投信経由等も含め市場に流れ込むだけで株式の大幅な買い要因である。

 行動指針:5月ゴールデンウイーク空けに売ることを前提に、3月中に買い場さがし。銘柄的には投資家自身の相場観に委ねたいが、3〜5月にかけては、情報通信系、バリュー系、両方にトレーディングチャンスがあるものと考えている。