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相場戦略研究所


 株価低迷で配当利回り4%台の銘柄も出現 

2003/01/13 (産経新聞朝刊)

株価低迷…高配当株で資金運用利回り4%台にも優遇税制が追い風 ( 1/13)

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 株価の低迷によって配当利回りが上昇した銘柄が、個人投資家の関心を集めている。証券会社も「株価が歴史的な安値の中では、配当に注目した投資が有効」とアドバイスしており、株の値上がり益ではなく長期保有で高配当を狙おうというわけだ。

来年度の税制改正で配当課税が見直され、税率を五年間優遇する特例措置が打ち出されたことも追い風になっている。(村山雅弥)

《個人も関心》

 配当利回りとは、一株当たりの年間配当額を株価で割った値。配当額が同じでも株を買うときの株価が安ければ、それだけ配当利回りは上がり、有利な運用ができることになる。計算は過去の配当実績を基にする場合と、予想される配当を基にする場合がある。

 例えば、決算期が十二月の東燃ゼネラル石油の予想年間配当は三十六円。十日の東京株式市場で同社株の終値は七五九円だったので、予想配当利回りは約4・7%となる。平成十五年十二月期も配当が同水準であれば、同社株を七十五万九千円で千株購入した場合は、年配額は三万六千円になる計算だ。

 市場では同社株は高利回り銘柄の一つとされるが、「ブレがない安定的な株主への利益還元が基本。利回りは結果的な数字に過ぎない」と同社では淡々と受け止める。

 高利回りなどが材料視され、株価が上昇しているのは日本水産株。昨年前半は一七〇−一八〇円程度で推移したが、十日の終値は二四七円。年配五円が見込まれており、予想配当利回りは約2%になる。

 株式配当への課税は現在、一銘柄につき年十万円以下だと20%の源泉徴収か、他の所得と合算して確定申告する総合課税。年十万円超から五十万円未満だと、35%の源泉徴収か総合課税のいずれかを選択する仕組みとなっている。

 来年度の税制改正では20%の源泉徴収に一本化され、特例として平成二十年三月末までは税率が10%に軽減される。「税制面からも配当が魅力的となり、個人資金を株式投資に呼び戻す要因となる可能性がある」(野村証券金融研究所)との指摘は少なくない。

《業績に注意》

 東証一部上場銘柄の予想配当利回り(単純平均)は現在1.4%程度で、一年物の金利が税引き前で0.03%程度の預貯金を大きく引き離す。十日終値で0.87%の長期金利(十年物国債利回り)をも上回り、長期金利との差は昨夏の逆転以降、拡大している。

 もっとも、配当利回りが高くても業績好調とは限らない。株価が極端に安い銘柄は、経営面を考慮する必要がある。現在、4%を超える高利回り銘柄には、経営が厳しい建設や不動産などの銘柄が多い。

 大和総研は、利回りに着目した投資の目安として、
(1)市場全体が下ぶれしたときに株価が影響を受けにくい銘柄
(2)減配するリスクが低くて財務内容がいい銘柄
(3)アナリストが注目している銘柄−を勧める。例えば利回りが3−2%の電力、2−1%のガス、1%台の鉄鋼、薬品、食品などの銘柄を挙げている。

2003/01/09 (産経新聞夕刊)

米国経済総合対策の目玉は『株式配当課税の全廃』( 1/ 8)

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 ブッシュ米大統領が七日、一月末に予定している一般教書演説を待たずに、教書から分離させる形で経済総合対策を発表した。この対策が狙い通り、バブル崩壊以降低迷する米国の株式相場をテコ入れし、景気浮揚につなぐことができるのか? 

対策の目玉は株式配当課税の全廃だ。

企業の収益に対して課税したうえ、その中から支払われる配当に対してまた課税するのは「二重課税」(同大統領演説)に当たるとして、その全廃によって企業への投資を促進するという一種の株価対策だ。

 株価が浮揚して景気が回復すれば、税収が増えて赤字も解消できるとするレーガノミックス以来の共和党の考え方に基づく政策だ。

 株式配当課税の軽減の要求は日本の産業界からも上がっており、どの程度の効果が上がるのか注目されるところだ。

 ただ、ニューヨーク株式市場の株価は、過去三年間に50%も下落しており、ブッシュ政権が予想する10%の押し上げ効果が実現したとしても、市場の流れを大きく変えられるかどうか?

 この配当課税全廃には共和党の強い支持がある。株式バブルの崩壊や相次ぐ企業不正による株価低迷の影響をもろに受けた個人投資家らを何とか同党につなぎ留めておきたいという、二〇〇四年大統領選でのブッシュ再選を視野に入れた思惑がある。

 一方、同税の全廃だけで十年間に三千六百四十億ドルもの税収減少につながると試算されており、財政赤字拡大の主要因になる。これに対し、民主党は減税分の25%は年収百万ドルの富裕層が受け、大半の投資家は五十ドル足らずを手にするだけと景気刺激効果を疑問視する。すでに単年度で赤字に転落した財政をさらに悪化させ、長期金利の上昇から設備投資への悪影響を引き起こすと懸念している。

 今後、この対策法案は米議会での審議を経なければならないが、効果を疑問視する声は強く、対策の実現までになお曲折も予想される。

 相吉宏二・みずほ総研ニューヨーク事務所長は今回の対策に見られる積極姿勢を評価しつつも、

(1)所得税などを含めた今回の減税規模は〇一年の経済対策の二分の一

(2)議会で審議に時間がかかり規模も縮小される可能性がある−とし、景気刺激の即効性について疑問点を挙げた。

 米国では昨秋、連邦準備制度理事会(FRB)が景気失速を懸念、フェデラル・ファンド(FF)レートの誘導目標を1・25%という四十一年ぶりの低水準に引き下げた。FRBでは、長期金利の緩和も示唆して市場の不安を鎮めているが、金融政策による景気刺激策も前より余裕がなくなりつつある。

 相吉所長は十年間で五・六兆ドルの財政黒字が見込めたクリントン前政権末期とは対照的に財政出動の余力も限られてきているとした上で「イラク情勢をめぐる不透明感も前途にのしかかっている。イラク攻撃が行われ、勝利しても、対米テロが起きたらどうなるのか」と、米国経済の先行き不安要因を指摘する。  (西田令一)

 



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